口コミ2.0
続いてはこちら。藤代さんの最初のころの著書。その後の活躍は皆さんご存知の通り。徳島で阿波踊りのさい転がり込ませてもらってもう3年以上になるのか。ってことはウェルかめから3年かー
藤代さん元気かなー
[:presentation]
口コミ2.0を読む。気になったところをメモ。(2009年くらいのメモ)
口コミ2.0 ~正直マーケティングのすすめ ~ (アスカビジネス)
- 作者: 上原仁,保田隆明,藤代裕之
- 出版社/メーカー: 明日香出版社
- 発売日: 2006/11/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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概要
- マス→口コミの時代。
- 正直にいこう。ウソはばれます。
- ブロガーとしての経験から、口コミの活かし方を説きます。
印象に残ったところ
1章
言いたい放題part1(要約して抽出)
- 「団塊ジュニア、特にネット主婦層がネットサービスを活用するようになる。」(上原)
- 「20代後半〜30代女性をターゲットにしたサービスが盛り上がるのでは?」(保田)
→cookpadとか上場しちった(2009/6)
- 「広告を流通に示して「ほらうち新聞に広告出てますねん」って、プロモーション×ディストリビューションまでやってやっと信用になる」(上原)
- 「これからマス広告の役割って、今までとは違って効果は低くなるけど、周辺層の掘り起こしとか、今まで知らなかった層に「ああこういう商品があるのか」ということを感じさせるものになるんじゃないかな」「流行っているぽいよね、国民全体として理解しなきゃね、ってところをオーソライズする機能に(マス広告は)なっていくんじゃないかな?」(藤代)
→世論形成機能、か。
- 「今後、広告自体は先細りにならないと思っている。自分と近しいと思っている人とは自分の情報をシェアしたいと思っている。その「知り合いの輪」が張っているアンテナを知っとこうと思って情報取得するようになるのでは。「これ知っとかなあかんかな」という感覚を持つようになっていく。そこに対して適切な情報を広告として出していくような手法がこれから面白いとおもうよ」(上原)
→人間関係がベースとなるレコメンデーション。原理的には出来ますが、セールスが難しいのです。。
2章
- CGMにより、「見える化」されてしまった
- それがネット上に残る
- 身近なマイクロメディアは共感度が高い。行動の参考になっている。
- CGMの出現で多様で深いメッセージを伝えることが出来るようになった。
- 直接深いメッセージを打ち込むのでなく、(プッシュするのではなく)「良い」と感じてもらい、それを自身に発信してもらう。
- 口コミには感動が必要。
- ブログ、SNSは感動を伝達し、分かち合うツール
- 生活をベースに。
→生活が第一(民主党〜)
- 従来の手法=プッシュ型→受け手のメッセージを引き出す=プル型へ。
- ネットだけ盛り上がっていないか冷静に判断しましょう
- ハワード・ディーンしかり、麻生太郎しかり。(2006年時点)
→その後、オバマ、麻生?などが大統領、首相に。ネットのリアルへのプレゼンス向上と一致はしないが、結果的にそうなっている。
- ネット口コミの特徴(リアルと少し違う)
- エッジ
- オープン
- ストーリー
- クロスメディア
- 「オープン」について。企業の声より個人の声のほうが伝わる。
- 1社員であっても仮面をかぶらず1人の人間になることで共感が生まれる。
→「グランズウェル」のGMの人。なかなか人が前面に出るのは、日本企業では難しい。。
- 「クロスメディア」について。口コミの炎にマスメディアが油を注ぐ。
- 定期的にマスメディアと接点を持って交流しましょう。
- 人々が集まるコミュニティでは、いきなり叫んでも「村八分」です。
- コミュニティのインフルエンサーを見つけて好感を持ってもらいましょう。
- コミュニティに嘘は通じない。意思を体現できる人に個人として活動してもらいましょう。
→企業トップor近しい人か、若手で青い人、という感じになるのかな。
- ブログ炎上について。炎上はネットに残ってしまう。
- 真摯に向き合うことが大事。
→上村愛子とか。(記憶)デルの出火事故とか(グランズウェルより)
-
- ユーザーとの交流の場を持っておくことも良い。
- 悪評が検索エンジン上位5位に出なくなるよう地道に良い評判にしよう。
→ピンチはチャンス。
- プロセスとスタンスは明確に。そして正直に。でも口コミはコントロールできないことを忘れずに。
→正直が最大の戦略、ということですね。GMO熊谷さん「礼儀正しさに勝るものなし」を思い出した。
言いたい放題 part2
3章 事例
- 洋菓子フェスタ 神戸
- 大丸神戸店のイベント。神戸新聞社とコラボ。
→懐かしい。担当者の顔が見えそう…
→360°!ホリスティック!!ニュートラル!!!(広告会社用語で紋切りしてみた)
ブロガーたちとつきあうのに。
- 一緒に食事をする
- 突っ込まれるネタを持つこと
4章 オンライン×オフライン
- インターネットを効果的に利用する人々は、コメンテーター、評論家にかわってブロガーにオピニオンの役割を求めるようになってきている。
- 事例 RTCカンファレンス
- n対nのコミュニケーションの場
- ゲストスピーカーはいるが、少ししゃべった後(議題提起)意見交換のディスカッションを実施
- 議題提起でアイデア発火→ディスカッションで検証→ブログでアウトプット→その読者のコメントトラバでさらに広がる
5章 言いっぱなし メディアの今後
- 「アルファブロガー」などは待っていても出てこない。とりあえずは出尽くした感がある。(藤代)
- 「書く人、読む人が「十分になった」ということかな。(上原)
- 「それが「一般化した」ということだね。「情報」の持つ意味がかわってきていると感じる。ブログなど書いて読んで価値があると思える人は出尽くした感があるけど、楽天、アマゾンでレビューを書く人は依然増えている。一言レスは増えていて、それがひとつの価値になってきている」(藤代)
- 「マーケティングする側からしたら、カリスマブロガーやアフィリエイターに商品を紹介してもらうよりも、そういう一言コメントをたくさん集めて拾い上げた方がもしかしたら価値があるかもしれないね」(保田)
- 「マスメディアと同じようなことができるからこそ、バナー広告とかに広告費が流れる。さらにオプションとしてCGMが入ってくるという理解。今までも雑誌懸賞とか口コミはプロモーション手法としてはあった。インターネットによって見える化していることが違い」(藤代)
- 「インターネットとの対比は森羅万象というイメージ。インターネットは街や国みたいな存在。今は途中段階だから元々あったマスメディアと掛け合わせている状態と感じる」(上原)
→5章のこのあたりのやりとりは、まとめがたい。議論のプロセスのようなところだった。
- 「人間は怠惰で、検索ワードを打ち込むことも本質的にはやりたくないのだと思っている。双方向性が注目されるけど、もっと垂れ流しで受け身な、マスメディア的な要素が出てくるんじゃないかと思っている。めんどくさいから受け止める、というテレビのようなものに」(藤代)
- 「ロングテール万歳にはマスの視点が欠落している。インターネットの中でマスとCGMが見事に融合された新しいマーケティングが出てくる可能性があると思う」(藤代)
- 「人間はニュースも見るけどみんなが見てるものを見たいという欲求がある。仲間が見ているものも見たいし、みんなが見てるものも見たい」(藤代)
- 「リードオンリーの人たちに発信の方の重要性もある気がしている」(上原)
あとがき
- ブログ、SNSの2大ムーブメントは一段落。そろそろ次?
→2006年11月初版の本。2年ちょっとたって次、にいっているだろうか?twitterやいろいろテクノロジーは出てきたけれど、本書のフェーズから次に行っていないようにも思う。モバイルはGREEが伸びている。モバゲーを超えるとされる広告モデルが次世代のカタチかもと思う。ユーザーの数だけじゃない作法があるようで。