サカナクション山口一郎を間近に見た
会えた、といえたらよかったんだけど見ただけ。
今日は銀座のアップルストアで山口一郎を見た。呼び捨てごめん。でも一郎くんと勝手に親しみを込めて呼ぶなり。
これだった。
http://mva.jp/program.html#event0328
『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』が、MVAになったらしい。VMAとは違うみたい。MTVとSSTVと両方あるのか。
バッハはたしかにスーパーインパクトあった。はてなにいた時に夜オフィスで最初のOAをみてビビった覚えがある。
モノホン
モノホンの一郎くんがそこにいたのだった。そりゃそうか。ライブでは遠くでみても、こういう、いち人間としての一郎くんというのを感じることが目的だったので早上がりして行って良かったと思った。こっちが勝手に思ってるからだろうが、オーラを感じたもんだ。ミュージシャンとかそういうのにそういう気持ちを抱いたのは果たして何年ぶりだろう。田中和将以来じゃなかろうか。
1時間、主にPV(って今はいわずにMVっていうらしいが)の話で終わったので、あまりサカナクションそのものの話ではなかったが、ぜんぜん良い。今回の目的はメッセージを知ることよりも、人としての山口一郎を俺のなかで解釈することが目的だったので。俺は自分としては今もっとも時代を映した表現者だと思ってるし、ある種の思想家のかたちかもとか思ってるので、とても勝手に刺激もらった。
短い時間だったし書いたメモはそんなにないんだが、
- 歌うことで皆を代弁する気持ち
- これは良くいってたことだけど生で聞くとまたそうかと。
- 気づかないけどハッとする気持ちを代弁する
- これってまさにアカウントプランナーのインサイトとおんなじですよ!と
- 夜は特別な時間。曲を書く時間
- これもよく言ってるけど、夜、がコンセプトで1本かけそうなくらい中核だとあらためて
- バッハ〜は恋愛の歌。それは…
- このあたりはインタビューのってるかもしれないけど、私的なことだったので自主規制
- 吉本隆明曰く詩は意味よりリズムだ
- まさか一郎くんが吉本隆明の話出すとは
- MV含めて、音楽だけじゃなくて多彩な表現でみんなに届けられる時代だしそれを意識してる
- きわめて広告的かも。みんなだいすきCD〜みたいな話かもねだけど全然強度が違う
みたいなことがあった。
田中裕介さんもかっこよかった。緻密な絵コンテ見せてくれてびっくりした。アイデアのぶっとびも半端ない人だ。MVは実験的なメディアで、アイデアひとつで良い物がとれることもあるし、経験ばかりが重要でもない、というこれもきわめて広告的な要素だと思った。
最近広告を再定義しようとしているので、そういう視点で見てしまったが、なるほどと思えた。
山口一郎と同時代的に居られることがとても良いことだと思っている。ある人にとってはビートルズやYMOや…そんなビッグな同時代性ではないのかもしれないが、ポスモダな時代にあってあえて「圏」を超えようとするあの感じ、他のバンドにはあまり感じられないので。カルトやサブカル臭がベースなんだろうけど、(これはバンドというフォーマットがすでにそういうものだと俺は思っているけど。)それを超えようとする意志も感じられて、その1点が他とサカナをわかつと思っている。
だけに。なんというか、SSTVスタッフぽい業界人のやる気なさとか、若者感が鼻につく感じはあった。ファッションぽい青年くずれってなんで苛立つんだろうとオヤジ化が進む中で思うんだけど。べつに田中裕介さんはオシャレだけどそう思わないし。
気持ちのベクトルが、自分だけに向いてるからだろうな。サービス精神ないというか、ナルシス、自己愛、もういいだろ、仕事してんだから、と、サカナの共同性と相反する要素が司会だったのが残念だった。人間性disはあまりしない俺だけど、俺にとってはサカナはファッション(だけ)ではないので。
と、いうことで、これを見てさらに高揚しようと思う日であった。
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