10年越しでの宮台センセ

今日から半年間、まあ実態は7月末まで青学の姿をまとうのである。教育学の関連で、青学の大学院行こうかなーとか思って説明会に出て、そこでシラバスもらったら、なんと「社会システム特論」ということで宮台センセの講義があるではないか!!1とか気づき、カネも行ける立場もないので院試はひとまず断念して、科目生で志望したところ、受かったのであった。よかった。
http://www.gshi.aoyama.ac.jp/
直リンはしないが、このなかにあるのである。
つか、なんで教育学(学習学)なのに??という疑問は残った、が、佐伯胖先生がいらっしゃるのでむべなるかな、と気づくまで時間はかからなかった(・∀・)まあそんなことはいい。
とにかく、この半年は水曜日が確保できそうなので、早退を繰り返して宮台先生から学ぼうと決めたのである。上司には東大も青学もいいけどウチの中のことやろうかーといわれたが、そこにじつは筑波も入るのはナイショである(・∀・)

ミニミニ宮台君

いまはもうこれも死語であろうか。だからあえてつかうが、大学時代、ミニミニ宮台君なのであった。今ではあまり宮台用語などは思い出せないが、大学時代はそうだった。ちょうど、ブルセラ論争を終え、一息ついた頃?だろうか。2000年前後である。
たしか存在自体は新宿紀伊国屋でバイトしてたころに先輩から、そんでじっさいには、朝日新聞のバイトで俺よりそんとき100倍感染してたid:tidoに教えてもらったと思う。そうそうtidoにはたしか、ソシュールの『一般言語学講義』を読まずにくれてやった記憶がある。高かったが読まなかったのだった*1
その時バイトしていた朝日新聞社のCS局ニュースターで、社員証(バイト)をもっていると、社の本屋で2割引で買えた、ということで、朝日新聞社発行の『野獣系で行こう!』を買い、バイトの待機中(大臣記者会見の撮影をしていたのである)にむさぼるように読んだ。

野獣系でいこう!! (朝日文庫)

野獣系でいこう!! (朝日文庫)

実際は文庫ではなかったが。
いまだに、これは捨てられてない。シールも剥がしてないや。そういえば。そのあと、たいていの宮台センセの本も読んだと思う。まあ、10年近く前だと覚えちゃいないさ…とはいえ、残り続けている感染動機があったので、これはチャンスと受けたというわけ。

静かな喜び

とにかく、そんなで俺にとっては知識人(死語かしら)の父のような存在であったのである。どれくらい父かというと、野獣系でないといけないからということで、ナンパまではしないけど、試行錯誤で生きる姿勢と、アタックアンドブロークを繰り返す恋愛スタンスを学んだ。単なるいけ好かないおのぼり大学生のプライドたかおが、なんとか生きるチカラをもらえたのだった。今も、気持ちそうで、おかたい会社にあたるのだが、茶髪モードで働いている程度に感染である。実際あまり文句も言われなくて染め続けるのもめんどくさいのでもうすぐ戻すと思う(+_+)

余裕をもって受けたいなということで気持ち早めに早退して、青学へ向かう。事務のおばちゃん良い人。おはようナイスデイのレポーターみたいなのに。そんで適度にボロいいい校舎。向かいには、スタッフとして6年前死ぬほどコピーライター養成講座で行き来したこどもの城。カンケーないけど宮台センセは山本高史さんに雰囲気にてたな。格闘技×知的×破天荒というところは同じだなー

ボク キキイッパツ

ボク キキイッパツ

とにかく、最初の授業ということで楽しみにしていたのである。緊張してた、のだがなぜか、行ってみたら落ち着いていたのであった。登録期間だから?なのかまあ学習学メインだよねだからか(俺もホンマはこっちやろー(+_+)なんだが)あまり人がいないので、ほぼ、マンツー状態…


なにこれ?旧信者へのごほうび?みたいな感じだった。


なんだか不思議な感じである。
授業では、社会人向け、ということで、とても丁寧な説明をしてくれた。全共闘後の日本社会通史から、社会学の伝統概念まで。キーワードや用語を補足しつつ、具体例を盛り込みながら。丁寧だなーという印象だった。いつも社会人向けの講座やってる俺からしても、サービス精神あるなあと感動。俺の愚問にも丁寧にこたえてくれた。

ちょうど、村上憲郎さんの本を読んで、感想文も書いて、全共闘の話も思い出してたんで、通史でつながってきけたのである。
http://www.keiomcc.net/terakoya/2012/04/review110.html
あらためて宣伝(・o・)
まったくブクマつかねえのに、本買いますよーってもう5人くらいに言われたお\(^o^)/村上さんに恩売りたい(・∀・)

閑話休題。した。

社会学と俺

社会学は、既存の枠組みを疑う学問だと思う。社会の有り様、必然性なんてないのに、そうなっている社会の枠組みを疑う。いまや俺は社会化され、完全に適応型になってしまったので、正直、社会学的な知のスタンスは身につかないだろう。適応学問としての心理学や教育関連のほうがニーズも高いし、自分の性格にもあってるように思うから。

でも、区切りということもあるが、宮台真司という、青年期に感染した存在と対峙することで、学ぶ、というか、試行錯誤し続ける、という動機づけはもらって、それこそ感染させられたいというのが今回の目的だ。つまりは、背骨をつくるための行為である。あとは、仕事でいつか提案したいと思っているスケベごころであるm(__)m
裏の時間でボスが橋爪さんの宗教学プロデュースやってるから、負けじと俺は映画論とかそういう人がやらないのとか提案したい。強度高い作品を映画史的にたどるとか…ヤバイな。フツーじゃないのがいいな。
そういやしばらく見てないから『暴走パニック大激突』みたいな。

まあ、ある人にとっては丸山眞男であり、吉本隆明であり、浅田彰であり、東浩紀とかがそういう存在なんだろう。発している内容(コンテンツ)そのものというより時代のコンテクスト織り込んでの存在。思想そのものの強度というよりは、同時代的に触発される他にない存在。そういう存在と対峙できたことで静かな喜び、と呼ぶにふさわしい日だった。ロスジェネにとってはやはり宮台真司だったというわけである。id:takumauは2コ違うだけで高校時代に東浩紀を読んで感染、というわけらしいが。


思うに、ある程度歳もとって、相対化出来る面も増えたからだと思う。元ミニミニ宮台君は社会人新人時代に、そこそこブラック代理店でビル飛び込み50件レベルやっててちょう社会化されたし、そのあと出版社とかはてなとかいろいろさまよって今も変な感じだけど、そんな社会経験があって、人間的にまし?になれたことでナチュラルにのぞめた。

おとなになるっていいことなのかもしれない。

青学ええやん

それにしても青学は、意外といい味だしてる。昔そばで働いてたから知ってたつもりだったけど、校舎のボロさとかもいい感じだ。図書館も別に普通なんだけど、窓が大きくて景色いいし、机も集中しやすいいい感じだ。東大より読書に集中できたな。
あと、たんなる科目生の俺なのに、手帳までくれたのだった。
すごいな。しかし。このコスパ、場所もいいしへんなスクールいくよりも大学の科目生というのはかなり活用できると思うのである。

これでまた、来月首都大で水越先生のゼミで話す時にいいネタができたのであった(・∀・)

*1:その後、やつは強度高い人生を地でいって、ゴールデン街のバーやらニューハーフ系エロ雑誌で独走である。素敵だ