『半島を出よ』を読みました

今更ながら、村上龍の『半島を出よ』を読みました。


入社前に、まとまった時間がとれたので、清水義典さんの影響もあり、
W村上の最長編を読んで(読み直して)みようと思ったのがきっかけです。


春樹さんの『ねじまき鳥クロニクル』は再読でしたが、今回の
龍さんの『半島を出よ』は読もうと思って読みかねていたものです。
*1


『愛と幻想のファシズム』のような、強度とは違い、膨大な取材と、
俯瞰した世界情勢をベースにした、まさに力作と呼ぶべき作品でした。
ホームレス軍団の独特の描写がまた、龍ワールド。


親父さんほどの年齢の彼らの作品に惹かれるのは、僕らの生が薄いから、と
思いたくないですね。団塊ジュニア!?の違ったかたちのリアリティがあるものと思い、
新しい時代を示せればなあと思ったのでした。小説家にはなれないけれど。

半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)

半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)

半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫)

半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫)

MURAKAMI―龍と春樹の時代 (幻冬舎新書)

MURAKAMI―龍と春樹の時代 (幻冬舎新書)

ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)

ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)

ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編 (新潮文庫)

ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編 (新潮文庫)

ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)

ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)

*1:ちなみに弊社会長のしなもんはこの小説の登場人物。ナツメグも必要だとこっそり思っている