はてなグループは学習コミュニティとしてかなりの最高峰
表題はマジ。教育事業にうつって、最近はやりのソーシャルラーニングなんぞとか、いろいろ学習の観点で考えると、はてなというのは、とことん学習に向いたアーキテクチャなのだなと思う。それは半ば無意識なんだとは思うんだけど、表現とか、交流とか、思考の道具としてどうしていこう、といって発明していった中で、そのように進化・深化していった。そう思う。
未だブログはダイアリーちゃんな俺だけど、ここは日記の書き付けの場でいいとして、そろそろ自らの自習用の場所として、はてなグループ回帰を考えているこの頃である。知の堆積場としてのはてなグループを超えるネットツールはまだ知らない。すまん、他にあまりやってないのだけど、はてな時代の仕事の仕方のあの体験が意外と芯に残っていて、知の共有とか、企業内学習を促す上でなんとか応用出来ないものかと、最近とみに思う。ネットコミュニティを考えるプロジェクトで、はてグのモデル図とかはりきって書いてしまったのだお。
(ざっくりイメージ図)
フローとしての日記と、ストックとしてのWiki。この両者がかみ合って、アーカイブも出来るし、情報更新も出来る。ファイルは共有出来るし、映像、書籍引用もお手のものだ。まあそういうのは当たり前かもしれないけれど。
サイボウズLiveも悪くないのだけど、勉強会のグループとして紹介してもらって「情報交換」コミュニティとしては最善だと感じるが、議論とか、知を深める、ディスカッションとリフレクションが起こる場、という意味においては、はてなグループの構造はかなり理想だと思っている。
オピニオンをある程度長文で書く、「じぶんの場」があって、グループ内の人と交流できる。もちろん中身はリッチにURL引用からファイルからそういうものを織り交ぜながら。長屋ブログ、というのが俺のイメージ。
『ウェブ時代をゆく』で梅田望夫氏の言う、文系の道具箱(だったか)としては理想を満たしていないのかもしれなかったけど、離れてみるとあらためてこれはこれでかなりの考えられたサービスだなあと思うわけで。
なんで今更ここまではてグ押しかというと、上みたいに久しぶりにスライドつくって社内で考えたということと
知らない人と繋がるネットサービスはもういらないんじゃないだろうか : ARTIFACT ―人工事実―
において、ブコメでネタぽく☆をいただいているものの、知り合いと深い中になることにおいて機能すると結構マジに思うから。ただ知り合う、というだけでなく、知った上で深く理解するということにおいて、有効なんだろうなあと。ただし、使い方にひとくせ以上あるし、テッキーでもない限り使わないだろうから(失礼)教育とか、学びという用途におけるもの、と解釈するといろいろ繋がった、とうわけ。
成人教育において、学びとされるものは、ちょうざっくりと
- 外化
- 対話
- 内省
のサイクルをぐるぐるまわすことだとされている。すまん、お米、タマネギ、牛肉で牛丼、というくらい荒いと承知して書く。
まあこれらを深く、やれること。
外化(まあ表現すること)は当然、グループのブログ部分として出来る。
対話は、トラバで送り合うことで出来るし、肝はやはりオピニオンレベルで長文で読ませること。
内省は、当然内容が解釈を要するので、しっかりと考え抜いて、応答としての外化に戻らなくてはならない。結果としてルーマン的コミュニケーション交換がなされるので社会がまわるのである(余分)
んで、これが議論ということと思う。それは、教育的解釈では学び、というらしいぞ、と転職して知った。
はてグはざっくり、テキトーにいうと、社会構成的な学びが起こりうるプラットフォームということだ。
これは、ビジネスチャンスですぞ、とかそういうことはどうでも良くて(ならないから(^_^))情報縁(宮田加久子先生のコトバ)という観点からWeak ties(グラノヴェダーの概念)の中でも良質な縁となるんじゃないかとずーっとうっすら考え続けているというわけだった。
これは、実はひとむかし前、ブログで人生変わりました、というIT系の著名人は実際体現しているし、ネット企業の人はある程度、ブログ書いてて出会いました、という実感があるのではないかと思う。Twitterでフォロワー多いわキャッキャレベルでは、いまやもう得られないかたちなんだろうなとも思う。
とりとめなくなってきたけど、このあたりをきっとほんとはちゃんと理論だてたり、社会考察したいんだろうなあ俺はとか思うこの頃だった。ま、こういうネット包摂系の話って、みんな実はだいすきだよね。ここ、きちんと代理店のプランナーにインサイト掘って欲しいなあって思うんだ。id:kkbt2あたりによろしこしとこう。もちろんid:takumauにもとばっちりである。
まずはグループ復活させよー。
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